2007年01月07日

顔の見える木

顔の見える木
 
●山仕事は先祖代々
  山で仕事をしていると、仕事の関係は親やその前の代からつながっています。その関係の中で、良い木を育て、伐採し、建築用材として良質な木として提供してきました。
 社会変化にともなって木の流通の仕組みも変わってきましたが、山林所有者、素材生産、製材所の信頼関係は埼玉の林産地では今もつづいています。その関係が良質な材を提供できるひとつのポイントです。
  
●使える木になるまでに50年
  「時間を短く」が現代の要請なのかもしれませんが、木を植えてから伐採まで、山の仕事のサイクルは50年〜100年の時間が必要です。この時間を短縮することはできません。
 このサイクルを持続可能にしていくことが私たちの役割です。木は、育て、活用するを繰り返すことが大切です。 
  
●専門家も木への理解を深めてください
  直接の利用者である大工、工務店あるいは設計事務所との関係づくりが、双方にとって互いの要求内容の理解につながります。結果として木の家の建て主さんにとっても良い結果となるはずです。
 工業製品と異なり自然素材である木には品質にバラツキがあります。専門家どうしでも木に対する認識にズレがあることを私たちは感じます。そのことが理解されないと思わぬトラブルにつながってしまいます。
  
●無垢の木はいつも動いています
  季節に応じて、あるいは1日の中でも温度と湿度は常に変化しています。木の狂いは湿気によって生じますので、無垢の木はそれに合わせて動いているのです。その過程でわずかにねじれたり、割れが入ったりということもゼロとはいえません。こういったことは知っておいていただきたいことです。
  
●節のない木はない
  節があっていやだ、ということも以前はよく耳にしました。枝の痕跡が節なのですから、節のない木はありません。最近では節に対する理解をしていただける方が増えました。太い木からは節のない部分の製材はもちろん可能です。
  
●山に足を向け、木に触れてみませんか
  自然素材である木に触れることで、木を知っていただき、山の取り組みを理解していただけると私たちもたいへん嬉しく思います。実際に山に来ていただくために、山林見学や伐採見学、あるいは製材所の見学会などはひんぱんに開催しています。町の皆さんには足を山に向けていただけることで、良い木との出会いをきっとつくっていただけると思っています。
  
●顔の見える木の関係
   「木」を通じでさまざまな立場の人たちが、その領域で取り組んでいることを少しずつ理解しながら、木の性質を生かしながら活用できる関係作りが必要です。
 カタログで品番だけでいつもまったく同一の品質を提供できる工業製品とことなり、自然素材である木には品質にバラツキがあり、ある程度の幅をもってその品質をとらえておく事が大切です。この木の品質を確保する、あるいは認識するための関係づくりが「顔の見える木」の関係です。私たちは、工務店や設計事務所の専門家だけでなく、建て主さんもこの関係の一人であっていただけるように取り組んでいます。
  
 
posted by 彩の森太郎 at 18:27| 顔の見える木